ユニラテラルAPAとは

ユニラテラルAPAとは

ユニラテラルAPAは、一方の国の国税当局のみに事前確認をとる制度であるため、当事者双方の国の国税当局へ確認をとるバイラテラルAPAに比べて早期に合意を得ることができます。すなわち、ユニラテラルAPAはバイラテラルAPAに比べて時間とコストを抑えることができるというメリットがありますが、他方の国から移転価格の問題を提示されるリスクは残るというデメリットもあります。ただ、必ずしも相手国の国税当局に認められないわけではなく、ユニラテラルAPAで採用したALPが合理的なものであれば、相手国の国税当局にも認められる可能性がありますので、あながちバイラテラルAPAの方が優れているということはできません。実務的には時間とコストをかけてもバイラテラルAPAを採用する企業が多いように見受けられます。なお、一般的にユニラテラルAPAでは、ALPのレンジを算出後、Upperは決めずにLowerのみを決めることが多いようです。例えばALPが3~5%の場合、3%以上と設定することになります。