コンパラブルの選定

コンパラブルの選定

比較対象取引(コンパラブル)とは、独立企業間価格の算定の基礎となる取引であり、国外関連取引との類似性の程度が十分な非関連者間取引を言います。
比較対象取引には、法人または国外関連者が第三者と行う取引(内部比較対象取引)と非関連者同士の取引(外部比較対象取引)があります。

内部比較対象取引については、取引に関する情報を法人又は国外関連者が有していることから、該当するかどうかの判断は容易と考えられます。

外部比較対象取引に該当するどうかを判断するには、なるべく非関連者間取引の事業形態や置かれている経済環境が国外関連取引と同様である必要があります。そのために、「比較対象取引候補の選定」と「比較対象取引候補のスクリーニング(選別作業)」の2つの過程により、複数の非関連者間取引から選定を行います。

 比較対象取引候補の選定
企業情報データベース及び同業団体からの業界情報等を用いて、①非関連者間取引か否か、②適切な取引単位の価格データまたは利益率算定のためのデータを入手できるかどうか、③希望する独立企業間価格算定方法に利用できる情報かどうか等を検討します。

 スクリーニング(選別作業)
比較対象取引候補の中から個々の事案に対して、定量分析や定性分析といったスクリーニング方法により、一定の基準に満たないものは比較可能性が不十分として候補から除外します。

上記過程を経て、比較対象取引が選定されます。
選定過程や選定結果等は、企業情報データベースの選定過程に基づきローカルファイル中に記載する必要があります。