租税条約とは?

租税条約とは?

国際取引では、必ず相手国が存在します。日本に国内税法があるのと同様に、相手国にも独自の国内税法が存在します。国内税法は各国が独自に定めておりますので、ある取引について日本の税法と相手国の税法で取り扱いが異なることも多く、お互いが課税権を主張することにより、同一取引について二重課税が生じる可能性があります。その結果、納税者の税負担が過度に重くなる可能性があることから、国と国の間で「租税条約」を締結することにより二重課税を排除しております。租税条約は両国間の二重課税の排除のみならず、両国間の情報交換を推進するために締結されております。2021年4月1日現在、日本は79条約、143か国・地域と租税条約を締結しております。

国内税法と租税条約で規定が異なる場合には租税条約が優先して適用されます。なお、先進国の租税条約は「OECDモデル条約」に基づいて規定されております。
なお、租税条約が締結されていない国・地域の場合は国内税法が適用されることになります。

2012年には多国籍企業による人為的な課税逃れに対処するため、OECDによりBEPSプロジェクトが立ち上がり、2015年には最終報告書がとりまとめられました。
これを踏まえ、日本においてもOECDの動向が取り入れられ、2016年には移転価格の同時文書化義務(ローカルファイル、国別報告書、マスター・ファイル)、2018年には、無形資産の定義及びディスカウント・キャッシュ・フロー法等が新設されました。
これらについては別のコラムで詳しく取り上げます。