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外国税額控除の控除限度額

さて、日本の税金から控除される外国税額は、外国で払った税金のすべてというわけでは、もちろんありません。日本の税金から控除できる外国税は、次の要件を満たすものになります。

1.外国税額控除の対象となる税金であること
2.その外国税が、「高率負担部分」でないこと

更に、その要件を満たした外国税のうち、控除限度額の範囲内で、日本の税金から控除できることになります。

それでは、それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。
まず、外国税額控除の対象になる税金はどういうものかというと、基本的に、日本の法人税などのように、所得を課税標準として課税される税金が対象になります。
これには、厳密な意味での所得のほかに、たとえば特定の所得について、法人の収入金額などを課税標準として課される税なども含まれます。
逆に、消費税や関税などは含まれません。また、延滞税や付帯税などもだめです。また、納税者が納付後に還付請求を自由に行うことができる外国税なども、控除の対象から除かれることになっています。

次に、「高率負担部分」でないこととはどういうことかというと、原則として、外国法人税の額のうち、税率が50%を超える部分の金額は、税額控除の対象からは除かれます。この「50%」というのは、日本の地方税込みの実効税率が昔は約50%であり、そのときに制定された制度であることが関係しています。

そして、これらの要件を満たした外国税額の、日本の税金における控除限度額は、たとえば法人の場合、その法人のその事業年度の法人税額に、その事業年度に国外で生じた所得金額の、全体(国内+国外)に対する割合を掛けて計算した金額になります。これ以外にも様々な計算が必要なのですが、基本的な考え方は以上のとおりです。

◎例を挙げて説明しましょう。

(状況)
日本の会社A社の、今期の全世界の課税所得を50万円とします。A社は、今期海外の会社から配当1,000ドルを得ました。その際に源泉を100ドル引かれています。なお、この配当1,000ドルは、課税所得50万円の中に含まれています。
外国で得た所得は、この配当だけになります。A社の控除前の法人税額が20万円とすると、A社はいくら外国税額控除を受けることが出来るでしょうか?
なお、為替レートは1$=120円とします。

(思考パターン)
この源泉所得税100$は外国税額控除の対象になります。次に高率負担であるかですが、この場合大丈夫です。
この場合の控除限度額は、次のようになります。
法人税額20万円に、国外所得金額1,000ドル(12万円)の全世界所得金額50万円に対する割合0.24を掛けると、4万8千円になり、これが控除限度額になります。
実際に源泉されたのは100ドル、つまり1万2千円であり、控除限度額以下なので、この1万2千円が外国税額控除を受けることが出来る金額ということになります。
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