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第2話:日英租税条約_vol.2

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「Rino's Tax Diary」 
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Rino's Tax Diary 第2話:日英租税条約_vol.2
「あのぅ、先日話していた租税条約の件ですが・・・。」大須賀さんからの突然の電話だった。
「UKの方で居住者証明書を取るのが時間かかるみたいで、支払日までに間に合わなそうなんです・・・。これってどうしたらいいですか?」
「えっ、そうなんですか~。本当はなんとか間に合わせてほしいんですけどね~。間に合わなければ、仕方がないですけど、支払日に20.42%源泉するしかないですね。」リノは残念そうに言った。
「20.42%もとられちゃうんですか。う~ん、これってすごいロスですね・・・困ったな・・・。」大須賀さんは一瞬言葉を失ってしまった。
「あ、でも最初は20.42%源泉して国に納めて頂くことになりますが、後付けで書類をそろえれば還付請求することはできますよ。」リノは慌てて付け足した。
「えっ、還付してもらえるんですか?」大須賀さんは怪訝そうだ。
「ええ。まずは間に合った場合と同様の書類、つまり租税条約届出書と特典条項に関する付表、居住者証明をそろえて頂く必要があります。その他の書類としては、①租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書、②20.42%の源泉税を支払った時の源泉所得税の納付書、③UKへロイヤリティーを支払った際の海外送金明細書をそろえて頂くことになります。①のブランクフォームは国税庁のホームページからダウンロードできますよ。あと、UKに還付金を受け取りたい口座も聞く必要がありますね。」リノはかいつまんで説明した。
「後付けで出しても租税条約の適用を受けられるんですね。それならまだ良かった。ただ、そろえる書類が多そうですね。」
「確かにちょっと書類が多くて大変ですね。税務署も還付手続きとなると、色々資料を請求してきますからね。でも、資料さえちゃんとそろえれば、時間はちょっとかかりますが還付してもらえますよ。」リノは元気づけるように言った。
「源泉税の還付金なんですけど、多分UKは自分たちのUKの銀行口座へ振り込んでもらいたいと言ってくると思います。還付金は海外送金してもらえるものなんですか?」大須賀さんが聞いてきた。
「ええ。大丈夫です。ちゃんと海外送金してもらえますよ。ただ、もちろん受取人の口座名義がロイヤリティーの支払先と同じ、つまりUK法人の名義である必要がありますけど。」
「その点は大丈夫だと思います。ただ、還付請求するのに沢山書類をそろえなくちゃいけないのは大変なので、できるだけUKに急ぐようにプッシュします。」大須賀さんはそう言ってそそくさと電話を切った。
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